この週末の6月21日は陰暦の五月一日 ー 『夏至』、来週の6月25日は陰暦の五月五日 ー 『端午』。
陰暦って? 来日してから、陽暦しか分からない日本人の多さにびっくりしました。日本は明治以降たくさん改革を行いました。例えば、「鍼医」制度をなくし、西洋医に鍼灸漢方を無条件で扱えるようにしました。(また今度医療制度をテーマにします)他に、陰暦(旧暦)を陽暦(新暦)にしたのも近代数多い改革の一つです。
しかし、私は陰暦の祝日をそのまま陽暦にしている事にかなり違和感を感じています。例えば、七夕は陰暦の七月七日(陽暦は2020年8月25日)で、アジアで陽暦の7月7日にしたのは日本だけ(仙台は旧暦の七夕で仙台七夕祭)です。
台湾は、今でも陰暦(農暦)を見ながら生活している人が多く、特に農業や結婚、引越し、開業、葬式…などは絶対にカレンダーに書かれている事を守らないといけません。例えば、今は二十七候の『梅子黄』、梅雨の季節です。また十節気の『夏至』というのは昼間の時間が一番長い日なので、農作業に大変影響があり、人体の体内時計やホルモンにも影響があると言われています。
そして、『端午』(日本は5月5日)は台湾人にとって三大祝日(春節&端午&中秋)の一つです。台湾人はこの日に龍舟競漕、卵立て、おでこに「王」の文字書きやちまき作りなどいろんな行事があります。台湾はちまきの事を「粽子」といい、大きく南部粽(水茹で)と北部粽(蒸す)を分けています。私は脂身が食べられないので、北部の客家粽と小豆粽が好きで、いつも食べ過ぎてお腹が痛くなります。
陰暦に先人の知恵がたくさん書かれています。興味ある方は二十四節気(七十二候)の本を読んでみてください。
(先日「イラストで楽しむ日本の七十二候」という本をいただきました。大事に読んでいます。ありがとうございます。)